経営に終わりはない
ホンダの柱 |
技術の柱?本田宗一郎
経営の柱?藤沢武夫
車輪と同じでこの二つの柱が奇跡的なバランスを取ったことが、
現在のホンダに繋がっている。
インタビュー集に近い形だけど、現場のケーススタディとして秀逸。
革新的経営のケーススタディ |
ハーバード大学のクリステンセン教授の「イノベーションのジレンマ」の本と平行して読んでいて、まさにホンダ創業以来の取り組みが、現代の経営学の最先端の理論に当てはまっているかを、ケーススタディの様な感覚で読んだ。革新的な技術を追求する本田とそれを生かす経営のあり方を実践した藤沢のコンビが具体的に書かれており、当時の先行企業であるトヨタ、日産とは違う経営手法は、今後の既存企業とは異なる新興企業の経営を目指すものにとっては必読の書といっても良いかと思う。技術だけではなく、既存市場とは異なる市場を自分自身でつくりあげていく(たいまつの火をもつ)経営の歴史的検証の本でもある。
実にロマンチスト |
藤沢氏自身が自らの経験や判断について語った本。
会社の看板たる本田宗一郎と、経営責任を一手に引き受ける藤沢の
役割分担がいかに徹底的に行われていたかがわかります。
金でも権力でもなく自分の才能の限界を知ることが夢だった。。
「万物流転」の法則から逃れるべく、常に数十年先を見越して計画を立て、
自分と宗一郎の夢を生き延びさせ、成長させていく「稀代の策士」ぶりが存分に楽しめます。
ホンダはこの人無くては育たなかった |
ホンダは正に本田宗一郎氏の興した会社であるが、創業時から株式公開、次代のリーダーへのバトンタッチまでのすべてのステップで、著者が果たした役割は余りにも大きい。
藤沢氏なくしてホンダの成長はあり得なかっただろう。
そんな氏が語るホンダ社史、のような作りに本書はなっている。
エンジニアではない、経営者としての視点で書かれており、その心情は実は本田宗一郎氏と同じく、「従業員と会社への限りない愛」であったことに、大きくうなずいた。
管理職の方が読むと、同意されるところが多々あるのではないか。
ビジネスパーソン必読書 |
本田宗一郎と藤沢武夫のコンビがホンダを創りあげた。
本の中にある、二人の出会いのエピソードがやはり印象的だ。
誰かの夢をかなえるために、それを支える力になりたい。
こんな夢もあるんだな。と、考えさせられた。
まさに名参謀。
藤沢さんが本田さんの奥さんを見て、この人だったら安心だと決めたらしい。
その人をみるとき、その人と同時に家庭をみるようになったと書かれている。納得。
企業が興されそして成長していく過程でおこる様々な出来事とそれに対する対応が丁寧にかかれていて非常に参考になる。
ビジネスパーソン必読の書だろう。